Manic-depressiveな日々

精神病質的な日々を送る私がつらつらと・・・

横道にそれる書籍紹介−3:波のうえの魔術師

今回も1に引き続き、石田衣良の作品。

今回の作品は、株のトレーダーに関する物語である。

 

波のうえの魔術師 (文春文庫)

波のうえの魔術師 (文春文庫)

 

 

 1:大体のあらすじ

話は1998年、バブル経済が崩壊した後の日本である。

東京の町屋の下町に住む就職浪人の白戸はパチスロをうって生計を成り立てていた。

いつものように白戸がパチンコ店で並んでいると、ある老人に声をかけられる。

その老人は小塚といいデイトレーダーとして生活している。

彼から白戸に、月25万円のバイトをやらないかと言われ白戸は快諾する。

そこから白戸は投資家としての人生が始まったのである。

白戸の最初の仕事は「まつば銀行」の終値をノートに書くことと、朝刊を読み解くことだった。

その仕事内容に白戸は楽な内容で25万とはいいものだと思う。

しかし、小塚老人にはその銀行に対してある策を練っていた・・・

 

2:読んでみて

この本は、実在した変額保険に対して攻撃しようと企む若者と老人の話である。

攻撃対象である銀行には異常なほどのノルマがあることも書かれており、銀行の本当の姿も抽象的であるがわかる。

その行員の情報提供などもあり異常なほどスムーズに進んでいく。

そして老人は情報流布を行うなど重罪を犯しながらも徹底した攻撃を行う。

読んで考えたのだが、まるで老人の計算に対して恐ろしくスムーズに進むことは本当にあるのかと斜に構えてしまう。

しかし、このような敵討ちの話はスムーズに進めば進むほど面白い。

そこがこの話の魅力なのだろうか?

石田衣良の作品は非常にスムーズに進むのが特徴である。

しかも社会情勢をふまえて書かれているので、社会のことを知りながら話を読める。

 

3:最後に

石田衣良作品の本当の面白さはノンフィクションの出来事にフィクションの人物を生き生きと動かしていくところだ。それは池袋ウエストゲートパークでも見られるし、シックスティーンでも見られる

石田衣良作品をじっくり楽しみたいならこのような事件を調べながら読むのが良いと思う。